人や企業に雇われずに、自分らしく豊かに生きることは容易ではありません。
でも、働く場所、生活する場所を自分で選択できる自由は、「独立・起業」だからこそ実現することができます。
そして、そこに雇われない解放感や満足があります。
独立・起業は、サラリーマンのように会社に守られることもなく、全てを自分自身で選択・決断する生き方です。
不安やリスクが増える反面、自分の信念に従い、活き活きとビジネスに取り組むことが可能です。
ネットショップは、時間と場所にとらわれず、少額の費用でスタートできる独立・起業の業種の一つです。
しかし、ネットショップを成功に導くことは、決して容易ではありません。
ローリスクで開業できるということは、裏を返せば競争が激しいと言うことでもありますので、思うように進められず、
時には挫折を味わうことがあるかもしれません。
それでも決して諦めず、試行錯誤を繰り返し、「実行」を「実現」に、育てていきましょう。
本編では、初めてネットショップを開業される方々に必要な心構えと手順のポイントをご紹介します。
Step.1「ネットに出店する!」意欲+「成功させる」意志+そして忍耐?
ネットショップ店主は、イメージするより忙しい。でも毎日が楽しい・充実する!
Point.1
「趣味を生かし、インターネットで起業する」
「インターネットでオリジナルブランドを発信したい」
「ネットショップを通じて、同じ悩みを持つ人の役に立ちたい」など、
インターネットにお店を出したい意欲と、具体的な目標が、ショップ運営のモチベーションとなります。
Point.2
ネットショップを運営するには、知るべきこと・やるべきことがたくさんあります。
また、開店直後はお客様もなかなか来店していただけないものです。
それでも続けていくためには、実現するまで決して諦めない「強い気持ち」も重要です。
Point.3
一方で忍耐強さを身に付けることも重要です。
インターネットの世界でも、認知されること(人に知られること、○○といえば△△とイメージされること)は、時間がかかります。
自分が「インターネットにお店を出そう」という思いを実現させるまで、「努力して待つ忍耐力」これも大事な要素です。
Step.2 ネットショップで販売する商品を調達する
商材調達の方法
■ 一般的な商品を、仕入れて売る■ ユニークな商品を、仕入れて売る
■「中古品」を、仕入れて売る
■「手作り品」を、作って売る
Step.3 インターネット環境を整える
ネットショップを開業するのに必要な環境
■ 機材の準備:パソコンや周辺機器、デジタルカメラなど■ ツールの準備:画像加工ソフトをなど
■ 通信環境の準備:プロバイダ、レンタルサーバーの契約
Step.4 ネットショップの運営スタイルを決める
「特定商取引法に基づく表記」をもとに運営スタイルを決める
Point.1 これから開店するネットショップの、イメージを固める
ネットショップの運営の基本となるのが、「特定商取引法に基づく表記」の情報です。 そこに記載する、事業者情報や連絡先、販売方法や販売条件などの項目を確認しながら、 「どんなネットショップにするのか」を明確にしていきます。
Point.2 取扱商品やお客様とのお取引をイメージして、ショップ名を決める
ショップ名とドメイン(○○○.comなど、インターネット上の住所のようなもの)は、ショップの看板となるものです。
ドメインもショップ名と同様に、シンプルで記憶に残りやすいものが良いとされています。
Point.3 個人情報保護の方針を決める
ネットショップはネットで注文を受け、商品は発送して納品するという方式が一般的です。そのためにほとんどの場合、お客さまの個人情報をお預かりする必要があります。
その個人情報をどのように、どういうルールで取り扱うのか、ショップのポリシーを決定し、お客様に公表することは、信頼されるネットショップになるために非常に重要な情報と言えます。
Point.4 商品発送方法や返品対応、その他諸条件などを決める
「特定商取引法に基づく表記」に必要な、商品発送方法や返品対応、その他諸条件などを決定し、公表します。
この情報も、信頼されるネットショップには必要な情報です。
Point.5 決済方法を決める
ネットショップの場合、現実のお店での取引と異なり、実際の商品を見ずに取引が進みます。 そのため、信頼性の高い決済方法の導入が必須条件です。 主な決済方法としては、クレジットカード決済やコンビニ決済、振り込みや代引きなどの方法が挙げられます。
Step.5 ネットショップオーナーに必要な法律や届出を理解する
販売商品によって必要な「古物商の許可」「著作権」から「開業届出」まで
■ 著作権について理解する
■「古物商の許可」の手続き
■ 海外取引時の輸入関税を学ぶ
■「輸入食器」などの検査の受け方を学ぶ
■ 開業届を提出する
Step.6 商品原稿(商品基本情報、商品説明文、商品画像)を準備する
商品の理解を深められるよう、3つの要素からチェックする
Point.1 商品基本情報
商品の基本的な情報(スペック)を、均等・均質に準備します。
カラーバリエーションや形状、サイズや重さなど、お客様が商品を検討する上で基本となる情報を、わかりやすく表記します。
商品によって情報があったりなかったりすると、お客様が検討しずらくなりますので、「できるだけ多く、均質に」準備します。
Point.2 商品画像
商品の全体像や特徴がわかる写真を、複数枚、準備します。
「百聞は一見にしかず」の言葉通り、動画や写真から得られる情報量は非常に膨大です。
商品の詳細が画像からしっかり読み取れるということは、お客様の購入意思を高める上で大きな手助けとなりますので、
お客様が判断しやすいよう、撮影方法やライティングなどを工夫して準備します。
Point.3 タイトル・商品説明文
商品の特徴やセールスポイントを、わかりやすく表現します。
販売側のセールスコピーはもちろん、ユーザーコメントなども購入意思を高める働きがあります。
また、インターネットでの販売は、「検索結果」に高い順位で表示されることで成約率が高まるため、
その検索の結果に対しても、タイトルや商品説明文の良し悪しは重要な項目となります。
Step.7 実際にネットショップを構築する
用途と予算、諸条件を検討し、ネットショップを構築する
「ネットショップの種類」を参考に、ネットショップ構築・運営サービスを契約、ネットショップを作成します。Step.8 開店したネットショップを宣伝する
ネットショップへのアクセスを増やす施策を行う
Point.1 検索エンジンに登録する
Google、Yahoo!の検索エンジンに、巡回のリクエストをする。
ネットショップへのアクセスは、検索結果経由、または別サイトのリンクからが大部分を占めますので、
ショップの開店とともにお客様にアクセスをしていただくには、検索エンジン対策(SEO対策)が必要となります。
参考:ウェブマスター ツールについて
https://support.google.com/webmasters#topic=3309469
Point.2 被リンクを増やす
GoogleやYahoo!などの検索では、多くのWebサイトからリンクされているWebサイトを高く評価する傾向があり、
その評価結果として、検索順位が上がっていきます。
ニュースサイトに取り上げられたり、他のWebサイトからリンクを貼られたりすると、検索結果に良い効果をもたらしますので、
プレスリリースを行ったり、「相互リンク」を依頼するなどの施策も重要です。
Point.3 インターネット広告を出す
リスティング広告と呼ばれる、検索結果に表示される広告などの、広告出稿を検討します。
費用が発生する代わりに、確実なアクセスが見込めるため、ショップのオープン直後や知名度が低い場合などにおすすめです。
特に、販売商品がユニークな場合や高単価商品を扱っている場合など、高い費用対効果が見込まれます。
逆に、一般的な(どこでも買える)商品を扱っている場合などは、運用に工夫が必要になります。
・Google AdWords
https://www.google.co.jp/adwords/
・Yahoo!プロモーション広告
http://promotionalads.yahoo.co.jp/
Step.9 ネットショップの安定拡大を目指す
新規顧客だけではなく、リピーター獲得に力を入れる
Point.1 商品梱包やクレーム対応を疎かにしない
商品破損などのクレームを起こさないことはもちろん、万が一のトラブル発生時でも、誠意を持った対応が求められます。
ブログやSNSなど、コミュニケーションが発達した現在では、「悪い話」は拡散が早く、後手に回るほど対応が難しくなります。
まずはトラブルを起こさない、起きた場合は早期対応を心がけることで、大きなトラブルを未然に防ぐことにつながります。
Point.2 長く使ってもらえるネットショップを目指す
新規顧客の獲得は、先の見通しが立てにくいだけでなく、一度の販売機会を得るために手間も費用もかかります。
その点既存顧客であれば、商品と価格に不満がなければ、何度も利用してもらえる可能性があり、割引などを行った場合でも
費用対効果が高いと言えます。一人の顧客が支払う費用の総額をライフタイムバリュー(LTV)といいますが、一度の購買で
利益を最大化せず、お客様と長いお付き合いをすることによって、LTVの最大化を図りましょう。
Point.3 リピーターの獲得
Point.1、Point.2の行動を基本として、メールマガジンやクーポンの発行、また、SNSの運用などで既存顧客との良好な
関係性を維持することによって、リピーター顧客を増やしていきましょう。